先日10月30日から11月4日まで開催された東京モーターショー。
国内最大、世界でも指折りの自動車イベントです。
そんな東京モーターショーにお邪魔したのでバイクを中心にしたレポートをお届けします。
東京モーターショーとは
東京モーターショーは、国内最大の自動車イベント。
国内・海外問わず自動車メーカーが威信をかけて、自動車やバイクなどの様々な乗り物を展示します。
東京ビッグサイトで行われる単一のイベントとしては、最大の集客人数を誇るのが東京モーターショー。
まさに日本を代表するイベントと言えます。
ちなみに開催は2年に一度。
前回の開催は2017年、次回は2021年となります。
それでは、レポート本編へ。
ホンダ
世界最大のバイクメーカーのホンダ。
バイクだけでなく、自動車も世界有数の販売台数を誇ります。
そんなホンダは、自動車はNSXや新型FITなどを展示していました。
バイクは、ADV150とアフリカツインの2020年モデルを初展示。
さらにはオフロードなスーパーカブの「ハンターカブ」シリーズから、最新作「CT125」も発表されていました。
アドベンチャースクーター ADV150
ADV150はスクータータイプのバイク。
にわかに盛り上がりを見せているアドベンチャータイプのスクーターです。
基本は快適なスクーターでありながら、ちょっとした悪路も走行可能な性能を持っています。
ADV150に対抗するバイクはヤマハのNMAX155あたりでしょうか。
この辺りのジャンルは、これから他社でも発売されそうです。
アフリカツインの新作 CRF1100L
現行のアフリカツインから100cc排気量がアップし、より余裕が出る2020年モデル「CRF1100L」。
やはり迫力があります。
ハンターカブが待望の復活
2012年に発売が終了してから、長らく後継機種が発売されていなかったハンターカブ「CT110」。
そんなハンターカブでしたが、いよいよ後継になるかと話題の「CT125」が発表されました。
カブらしい可愛さを残しながらもオフロードテイストが溢れ出ています。
販売されたら非常に人気が出るのではないでしょうか。
過去の名車も展示
オールドライダーにとっては懐かしいCB750 FOUR。
さらには、ホンダの名を世界的レベルまでに押し上げる礎となった伝説のマシンRC142も展示されていました。
ヤマハ
バイクのみならず、幅広い事業を手掛けるヤマハ。
そんなヤマハらしく、今回紹介する中では最も未来的な展示をしていました。
ヤマハは電動バイクやEバイク(スポーツタイプの電動自転車)などの「電動」に特化した製品を中心に展示。
電動バイクは、非常に注目を浴びています。
ヤマハはそんな電動バイクの未来を感じさせてくれました。
トリシティの300ccモデルも
三輪バイク「トリシティ」の300ccモデル「トリシティ300」も初展示されていました。
300ccながらも非常に大きく見え、とても中型免許クラスとは思えないサイズ。
圧倒的存在感と前二輪による圧倒的安心感で、ツーリングで非常に頼りになりそうです。
カワサキ
おそらくバイクメーカーで最も注目を浴びていたのがカワサキではないでしょうか。
話題沸騰のZX-25RとZ-H2と共に、先日の鈴鹿8対で優勝したバイクも展示されていました。
さらにはカワサキが誇る名車Z1、Z2から、再生産が発表された部品も展示。
新旧のファンをバランスよく惹きつけていました。
目玉の250cc4気筒 ZX-25R
カワサキの目玉はやはりZX-25R。
国内では久々となる本格250cc4気筒スーパースポーツです。
バイク周辺には非常に大きな人だかりができていました。
ZXR250の香り
昔からのカワサキファンであれば、思い出すのはZXR250ではないでしょうか。
ZXR250はレッドゾーンが19,000回転という超高回転型のエンジンが有名ですが、見た目も特徴的なパイプがハンドル周りで存在感を放っていました。
ZXR250にあったパイプはZX-25Rには見られませんが、フロントカウルに謎の穴が空いています。
これはK-CASなのでしょうか。
K-CASでなくても、何らかの仕掛けがありそうです。
発売日は未定だけど‥‥
ZX-25Rは発売日どころか発売されるかどうかも発表されていません。
しかし、これだけ盛り上がっているバイクです。
遠くないうちに販売を発表、発売日も決まるのではないでしょうか。
スーパーチャージャー搭載のネイキッドバイク Z-H2
Z-H2はスーパーチャージャーを搭載したバイク。
同じくスーパーチャージャーを搭載したNinja H2のネイキッド版とも言えます。
エンジンの上には誇らしげに「SUPER CHARGED」の文字。
スーパーチャージャーが輝いています。
バイク本体も圧倒的存在感を放っています。
Ninja H2と並ぶ、カワサキのフラッグシップモンスターマシンになるのではないでしょうか。
8耐優勝バイクも展示
先日の鈴鹿8時間耐久で優勝したNinja ZX-10RRの実車とレーシングスーツも展示。
Z1, Z2のシリンダーヘッドも
先日再生産が発表された、Z2、Z1のシリンダーヘッドも展示されていました。
Z1とZ2は、初期のカワサキを支えた伝説の名車。
発売は1975年までと、非常に古いバイクです。
しかしカワサキはそんな歴史的名車の部品を再生産することを発表。
若いファンだけではなく、昔からの筋金入りのカワサキフリークも受け入れる懐の深さを感じます。
スズキ
いつも独創的なバイクや車を販売してくれるスズキ。
そんなスズキの目玉はジクサー250/ジクサーSF250でしょう。
スズキお家芸の油冷が復活 ジクサー250
ジクサー250/ジクサーSF250は、インドのスズキで発売されている250ccバイク。
ジクサー250はネイキッドタイプ、ジクサーSF250がフルカウルタイプです。
ジクサー250/ジクサーSF250の最大の特徴は、油冷エンジンであること。
油冷エンジンの詳細は以下の記事をどうぞ。
このジクサー250/ジクサーSF250によって、スズキお家芸とも言える油冷エンジンが久々に復活します。
新しい油冷システムの名前は「Suzuki Oil Cooling System」
SOCSです。
インドでは2019年5月に販売が開始されましたが、日本での発売は未定でした。
しかし、モーターショー初日に日本国内でも発売を明言。
今後に期待です。
発売日は?
具体的な発売時期はまだ決まっていないそうですが、担当者の方に聞いたところ
「来年の春頃には期待してください!」
と言っていました。
ジクサー250/ジクサーSF250はユーザーフレンドリーなバイクになるかも
ジクサー250/ジクサーSF250に油冷エンジンを採用した理由は、軽量性とのこと。
軽量性を重視するため、よりエンジンを軽く作ることができる単気筒のSOHCエンジンを採用しています。
バイクは軽い方が乗りやすく、取り回しもしやすいです。
初心者でも安心して乗れるバイクになるでしょう。
GSX-250Rとの違いは?
ジクサーSF250はフルカウルタイプですが、スズキはすでに250ccフルカウルバイクとして「GSX-250R」を発売しています。
見た目が同じフルカウル・スーパースポーツタイプのGSX-250RとジクサーSF250の違いは、
GSX-250Rが、レースなどの「走りを楽しむ方」向き
ジクサーSF250は、「扱いやすいバイクを求めている方」向き
ジクサーSF250は究極の性能を追い求めた過激なバイクではなく、乗り物として楽しいバイクを目指したそうです。
すでにバイクに乗り慣れている方のみならず、免許取り立てのビギナーが最初の一台に選びやすく、いつまでも乗っていけるような一台を目指しているとのこと。
そのために「価格も期待できますよ!」とのことでした。
個人的には、ジクサーSF250は今回のモーターショーで一番気に入りました。
ベスパ
お洒落なスクーターで有名なベスパ。
ヨーロッパの街中ではよく見かけます。
ベスパは125ccクラスのスクーターを展示していました。
展示方法もなかなか洒落ています。
部品メーカーもピックアップ
バイク用の部品を作っているメーカーのレポートです。
自分でメンテナンスを行わない方にとっては目に入らないバイク部品。
しかし見比べてみると、それぞれに特徴があり面白いものでした。
ミクニ
SOLEXで一部のライダーに熱狂的な支持を集め続けるミクニ。
ミクニは国内メーカーのバイクに採用されているスロットルボディを中心に展示していました。
特に、Ninja H2のスロットルボディは、威圧感のある黒色。
エンジン周りを黒色で統一したいとの要望があり、あえて塗装しているそうです。
ボッシュ
ボッシュは世界最大の自動車部品メーカー。
特に欧米メーカーの採用率は圧倒的で、たいていのヨーロッパ車・ヨーロッパバイクにはボッシュの部品が入っています。
そんなボッシュは、バイク用のライダーアシスタンスシステムを展示していました。
これはバイクの前方と後方にレーダーを取り付け、ライダーをアシストしてくれるというもの。
クルーズコントロールや衝突検知、死角検知をしてくれるそうです。
こちらはDucatiとKTMの2021年モデルのバイクから採用されるとのこと。
バイクにも自動運転の波がやってきています。
まとめ
今までの東京モーターショーは自動車が中心でした。
しかし今回はバイクの展示も非常に面白いものが多く、バイクライダーも楽しめる東京モーターショーになったのではないでしょうか。
BMWやボルボといった海外の自動車メーカーが参戦しなくなり、少し寂しくなったと言われていた東京モーターショー。
しかし、いざ参加してみるとかなりの人が来場していました。
来場者数は久々に100万人を突破。
130万人が来場したのこと。
次回の東京モーターショーも楽しみですね。