バイク乗りが最も避けたいことであろう「バイク盗難」。
経済的な損失もありますが、何より自分の大切な相棒と突然別れることになるショックは計り知れません。
今回は、そんなバイク盗難を避けるために、以下について説明します。
- 盗難されたバイクの行方
- バイクを盗まれないようにする方法
- 盗難対策グッズ
- 盗難対策グッズの効果的な使い方
- 盗難対策グッズだけでは心配な方は‥‥
それではいってみましょう。
盗難されたバイクはどうなる?
まず最初に、バイクが盗まれるとどうなるかを説明していきます。
これを読むと、バイクを盗まれないようにすることがどれだけ大切かが分かります。
バイクが盗まれた場合、だいたいは以下のパターンのどれかになります。
バイクだけが壊れた状態で発見される
窃盗犯は見つからず、バイクだけが見つかります。
しかし、バイクは大破した状態。
乗れるような状態ではありません。
珍走団にバイクを盗まれた場合は、このパターンになることが多いです。
バラバラに分解されて輸出。海外で第二の人生を歩む
バイクをエンジン単位までバラバラに分解された後、東南アジアなどに輸出。
輸出先で組み立てられ、現地で全く別の人に売り飛ばされるか、バラバラにされたままパーツ単位で売られます。
プロの窃盗団にバイクを盗まれた場合は、大抵このパターンになります。
早い場合だと、盗まれた翌日にはバイクが船の上に。
日本から出てしまうと、足取りを追うことはほぼ不可能。
バイクを取り戻せなくなってしまいます。
バイクも犯人も無事見つかるけど‥‥
窃盗犯が無事に見つかり、バイクを取り戻せます。
しかし、警視庁調べによると、バイク盗難被害の検挙率は15%ほど。
バイクが7台盗まれて、1台分の犯人が見つかるかどうかです。
さらに、無事取り戻せたとしても、マトモに乗れる状態で戻ってくる可能性はまずありません。
盗難されないためには?
バイクが盗まれてしまうと、まず手遅れになるということはお分りいただけたかと思います。
そのため、あらかじめ盗難されないように対策することが大切になるのです。
盗難対策は、バイクのキーを外しておくだけでは不十分。
盗難対策グッズで、盗まれにくくする工夫が必要です。
それでは、バイクの盗難対策グッズを紹介していきます。
盗難対策グッズは4+1タイプ
盗難対策グッズは、4タイプ+1タイプに分けられます。
それぞれ使い方が異なります。
それぞれの特徴を説明していきます。
ワイヤー・チェーンロック
自転車と同じように、バイクにもワイヤーロック・チェーンロックがあります。
細いものから太いもの、軽くて持ち運びしやすいものから、重りがついて簡単には持ち運びできないようなものまで。
本当に多種多様なものがあります。
ワイヤータイプとチェーンタイプで、効果が違ってきます。
それぞれの違いは次の通り。
ワイヤータイプ
細い鉄のワイヤーを束ねたタイプです。
軽くて曲げやすく、持ち運びに便利です。
ただ、軽い分だけ切られやすいのが欠点。
イタズラ防止には良いですが、本格的な窃盗犯が相手では簡単に切られてしまいます。
チェーンタイプ
金属の鎖をバイクロック用に使っているタイプです。
太い鎖であるほど切られにくいですが、細い鎖でも十分切られにくいです。
ただ、その分値段がかさむのがネック。
また、ワイヤータイプと比べるとかなり重いです。
持ち運びできなくもないですが、なかなかに重労働。
備え付けで使ったり、家でバイクを保管する場合に使用するのがほとんどでしょう。
ワイヤー・チェーンロックのオススメ
それでは、ワイヤー・チェーンロックのオススメを紹介します。
バリチェロ スーパーロック
手軽な値段で購入でき、amazonでも人気のワイヤーロック。
目立つ黄色で、ワイヤーロックをかけていることをアピールできます。
原付などでは十分な防犯性能でしょう。
デイトナ ストロンガーチェーンロック
私も使っているデイトナのチェーンロックです。
チェーン自体も重く、頑丈。
そう簡単には切られなさそうです。
長さも2m以上、さらには4mあるものもあり、地球ロックに十分な長さ。
オススメです。
アラームロック
アラームロックはバイクに取り付けて使います。
アラームロックのカギをかけたままバイクを動かそうとすると、振動を検知して大音量のアラームが鳴り、盗犯を脅します。
ブレーキやハンドルに取り付けてバイクを動かしにくくするのもありますが、一番の目的は「音で鳴って知らせる」こと。
音が鳴っても気づかない場合、また、音が鳴っても一瞬でバイクを盗んでしまうようなプロの窃盗団が相手では、あまり効果がありません。
さらには、誤作動で音が鳴ってしまう場合も。
風や、道路の振動などでもアラームが鳴ってしまう場合があります。
家とバイクの置き場所が離れている場合は要注意。
アラームが頻繁に鳴ると、近所迷惑になってしまいます。
アラームタイプのロックは注意して使いましょう。
アラームロックのオススメ
アラームタイプのロックのオススメを紹介します。
コミネ アラームロック
バイク乗り御用達のコミネ。
そのコミネのアラームロックです。
ホイールやディスクブレーキに取り付けて使用。
価格も手頃です。
とりあえずアラームロックが欲しい方にオススメ。
ABUS バイク用ディスクロック
ABUSとは、ドイツのカギメーカー。
ヨーロッパで大きなシェアを占めているカギメーカーです。
ヨーロッパでは、バイク用のみならずホテルのカギなどでもよく見かけます。
ちなみにこちらは、私がシュトゥットガルトで泊まったホテルのカギ。
ヨーロッパではメジャーなカギメーカーです。
そんなABUSが出したアラームロックなだけあって、信頼度はバツグン。
アラームロックにありがちな誤作動も、amazonのレビューを見るとほとんど起きないようです。
今までアラームロックの誤作動に悩まされていた方にオススメ。
バイクカバー
屋外でバイクを保管する場合に、雨や風などからバイクを守ってくれるバイクカバー。
実は、バイクカバーも盗難防止に役立ちます。
バイク窃盗犯は、あらかじめ盗むバイクの車種に目星をつけておきます。
バイクカバーをかけておくと、パッと見では車種が分からないようにしておけるのです。
高価なバイクや珍しいバイクでも盗まれにくくなります。
また、バイクカバーをかけておくことで
「このバイクはちゃんと管理している」
ということもアピールできます。
安いものなら2000円程度で買えるバイクカバー。
窃盗防止に必須のアイテムです。
バイクカバーは何色がいいの?
結論を言ってしまうと「メチャメチャ目立つもの」か「メチャクチャ地味なもの」のどちらかです。
目立つものがいい場合
人通りの多い道の近くにバイクを停めておく場合は、目立つバイクカバーが向いています。
目立つバイクカバーをかけておくことで、より多くの人がバイクを見てくれます。
少しでもバイクに気になる動作をしている人がいたら、誰かが見てくれます。
自分がバイクを見張っていなくても、他の誰かがバイクを見張ってくれるのです。
地味なものがいい場合
人通りの少ない場所にバイクを停めておく場合は、目立たないバイクカバーが向いています。
バイクの存在を完全に消してくれる、もしくは気がつかないまで目立たせなくするようなバイクカバーが良いです。
窃盗犯でもバイクに気がつかないように、バイクの存在を消してしまうことが大切です。
バイクカバーのオススメ
バイクカバーのオススメは次の通り。
デイトナ バイクカバー
中国系の激安バイクカバーでもいいのですが、中国系バイクカバーは、破れたものが届いたり、そもそもサイズが大きいものしか無かったり。
ところがこのバイクカバーは安心のデイトナ製。
サイズもしっかり明記されています。
それでいて、値段は中国製の激安バイクカバー並み。
安心と安全を両立しています。
GPSロガー
GPSロガーは、簡単にいうとGPS発信機。
バイクに発信機を取り付けておいて、連動するスマホのアプリなどで、バイクの在り処を常に監視します。
電波が届けばいつでも・どこでもバイクの場所を確認できるので、最強の防犯対策とも言えます。
しかし、GPSロガーの欠点は電池が持たないこと。
長くても1ヶ月程度で電池が切れ、在り処をたどることができなくなってしまいます。
頻繁な電池交換・充電が必要です。
GPSロガーによる防犯は、まだまだ発展途上の技術と言えるでしょう。
さらなる改善が待ち望まれます。
盲点のハンドルロック
意外とかけ忘れるのがハンドルロック。
ハンドルロックとは、バイクのハンドルを固定してしまうロックのこと。
ハンドルロックをしておくことで、バイクを動かしにくくなります。
ハンドルロックは、大抵のバイクに標準で取り付けられています。
費用0円でできるのがハンドルロック。
忘れずにかけたいものです。
盗難対策グッズの効果的な使い方
盗難対策グッズも、ただ使うだけでは十分な効果を発揮できません。
より盗まれにく使い方があります。
地球ロックをしよう
ワイヤー・チェーンロックを使う場合は、地球ロックをしましょう。
地球ロックとは、看板や柱などの地面から生えていて動かせないものとバイクをつなぐこと。
ロックを外さない限り、バイクを動かすことは不可能になります。
地球ロックをするだけで、バイクが盗難される確率はかなり減ります。
ワイヤー・チェーンを地面から浮かせよう
地球ロックをする場合は、ワイヤーやチェーンを地面から浮かせて、宙ぶらりんのようにしてロックをかけます。
↑のように、チェーンを浮かせましょう。(バイクまで浮かせる必要はありません)
バイク窃盗団がチェーンを切るときは、大きなハサミのような道具(ワイヤーカッター)を使って切ります。
ワイヤー・チェーンが地面に置かれている場合は、取っ手を地面に固定し、体重をかけて切ることができてしまうのです。
ワイヤーやチェーンを浮かせておくと取っ手を固定できなくなるので、切られにくくなります。
盗難対策グッズは2種類以上を組み合わせて使おう
盗難対策グッズは、1つしか使ってはいけない訳ではありません。
何個でも・何種類でも使って良いのです。
1個よりも2個、1種類よりも2種類を組み合わせて使うことで、バイクは盗まれにくくなります。
それでも心配な方に‥‥
しかし、いくら対策しても、盗難される可能性をゼロにすることはできません。
四六時中バイクを見張っている訳にもいかないですから。
そんな「万が一」の不安を解決してくれるのが、バイク盗難保険。
バイク盗難保険について、紹介していきます。
そもそも盗難保険って?
そもそも盗難保険とは、保険をかけているモノが盗まれたら、お金が戻ってくるというもの。
今回紹介するのはバイク盗難保険なので、バイクが盗まれたらお金が戻ってきます。
保険の種類によっては、バイクのマフラーやサスペンションなどバイクのパーツが盗まれた場合にも補償の対象になります。
そんなバイク盗難保険で有名なのが、ZuttoRide Club。
バイク盗難保険以外にも、ロードサービスなどをサポートしています。
気になる費用は?
気になる費用ですが、けっこう高め。
ロードサービスなどを外してバイクの盗難補償だけにすると、若干ですが保険料が下がります。
ただ、それでもなかなかの値段。
ためしに、HONDAのCBR250RR(4気筒じゃない方です)を見積もってみました。
その結果は↓↓↓
24,900円。
これが毎年かかります。
これが高いか安いかは、皆さんによるでしょう。
(私であれば、CBR250RR(MC51)なら払うかもしれません‥‥)
ただ、毎年の24,900円がキツいという方もいらっしゃるでしょう。
費用を抑える契約方法は?
毎年20,000円以上も消えるのはキツい。
そんな方にオススメなのが、とりあえず最初の1年間だけ契約してみること。
バイク盗難保険に入った最初の1年のうちに、自分の駐車場での保管は問題ないか、盗難対策グッズは十分かなどを確認しましょう。
とりあえず1年だけ契約して
と判断すれば、1年でバイク盗難保険を終了するのもアリです。
年間24,900円でも、月に換算すれば2,000円くらい。
これなら、飲み会を1回だけ我慢すれば十分補える金額です。
もちろん金銭的に余裕がある方や、1年だけでは不安という方は、2年・3年の契約がオススメ。
1年契約で毎年更新するよりも、最初から複数年契約にした方が割引されてオトクです。
バイク盗難保険に入るべき人は?
バイク盗難保険にも、入るべき人がいます。
それは、
- 新しいバイクや、人気のバイクを購入した方
- 初めてバイクを購入した方
です。
理由を説明していきましょう。
新しいバイクや人気のバイクは注意!
新しいバイクや人気バイクは、窃盗犯からは格好の餌食です。
どこで売っても高値で売れますから。
盗難対策グッズと共に、バイク盗難保険で用心しましょう。
バイク初心者はさらに注意!
バイク初心者は盗難対策が不完全であることが多く、近所でどのくらい盗難の危険性があるかも把握しにくいです。
想像するだけでも泣きたくなる。
そんな悲劇が現実に。
バイク盗難が万が一でも心配ならば。
バイク盗難保険は、心の支えになってくれるでしょう。
まとめ
様々な盗難対策グッズなどを紹介しましたが、心がけてほしいことが2つあります。
それは、
- 自分が面倒くさいほど、窃盗犯も面倒くさい
- 盗難対策に「100%」は無い
ということ。
窃盗犯は盗むバイクを下見しておき、簡単に盗めそうなバイクに目星をつけておきます。
そのため、面倒くさそうであればあるほど、盗まれる確率も低くなるのです。
また、どんなに盗難対策をしても、バイクを盗まれる可能性はあります。
盗難対策グッズを過信せず、見回ることが大切です。
- 1個のカギよりも2個のカギ。
- 簡単にかけられるロックよりも、かけるのが面倒なロック。
- 自分の目以上に確実な防犯対策はない。
自分の愛車を守るために手間をかければかけるだけ、盗まれる可能性も低くなっていきます。
バイクは乗り物である以上に、大切な相棒です。
手遅れになってしまう前に対策をしておきましょう。