コラム

これからのバイク ホンダが出した答えとは【バイクの未来は?】

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5月23日〜5月25日にかけて、パシフィコ横浜で「人とくるまのテクノロジー展」が開かれました。
その人とくるまのテクノロジー展へ行く機会があったのですが、ホンダがバイクの未来とも言える展示をしていたので紹介したいと思います。

そもそも、人とくるまのテクノロジー展ってなんだ?

そもそも人とくるまのテクノロジー展とは、自動車やバイクに関する展示会の1つです。
横浜や名古屋でほぼ毎年開催されています。

東京モーターショーやモーターサイクルショーと比べると、企業向けで小難しい内容の展示が多い印象です。
しかしその分、まさに最先端の自動車・バイク技術を紹介しているメーカーが多いのがポイント。
もちろん、ヤマハやスズキなどのバイクメーカーも出展しています。
未来のバイクがどうなって行くのかが一目瞭然です。

特に、ホンダやヤマハなどといった車・バイクを販売しているメーカーは、最新のコンセプト車や販売を開始したばかりの新車を展示しています。
ちなみに去年のヤマハは、自立できるバイクを展示していました。

バイクに限らず、モーターサイクルに興味のある方なら必見のイベントです。

ホンダが目指す未来

現在、自動車に限らずバイクにも流れがきている電動化。
台湾ではすでに電動スクーターが街を走り、さらにはなんと、あのハーレーダビッドソンが電動バイクのコンセプトモデルを出しています。
また、2020年にはイギリスのARCというバイクメーカーが「Vector」という電動バイクを一般販売する予定です。

ホンダも他のバイクメーカーと同様に、電動バイクにかじを切っていくことが読み取れました。
それは、今回の展示内容が全て電気に関する内容だったから。

あのホンダが電動バイクに力を入れていくため、私は驚きました。

ホンダといえば、ガソリンエンジンのメーカーです。
歴史的名車のスーパーカブから始まり、VTシリーズやCB400SFなど、ホンダの名車はエンジンが良かったものがほとんどでした。

そんなホンダがエンジンを捨てて、全く新しい領域とも言える電動バイクに挑戦していく。
本格的に電動バイクに力を入れていくという決意にもとれました。

ホンダが展示していたものは‥‥

ホンダが展示していたものは、以下の4つ。
前述の通り、全てが電動バイクに関するものでした。

・PCX ELECTRIC
・ESMO concept
・モバイルパワーパック
・パワーチャージャー

それでは、それぞれの展示品を説明・解説していきます。

ホンダの電動バイク「PCX ELECTRIC」

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こちらは、すでに販売されているPCXの電動バイク版です。
今は一般販売しておらず、企業などのリース向けに販売しているとのこと。

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通常のPCXではヘルメットを収納する場所に、電池が2個置かれています。
PCX ELECTRICは、この電池2個を使って走ります。
電動バイクなので、もちろんガソリンは不要。
充電用のコンセントがついており、家庭用のコンセントからでも充電できます。

電動バイクなので、もちろんマフラーもエンジンもありません。
走行音がどうなのか、乗り味はどうなのかが気になります。

ホンダの方に伺ったところ、満充電の状態で40km程度走ることができるそうです。
現在の課題は、やはり航続距離。
ガソリンバイクユーザーからすると、最低でも150kmくらいの航続距離は欲しいところでしょう。

ホンダが示す未来のシニアカー「ESMO concept」

こちらは、バギーのようなコンセプトカー。
電気で動き、PCXと同じ電池を使えるそうです。

見た目からは意外にも、高齢者向けのシニアカーとして開発したそうです。
ホンダの方に伺ったところ、

「シニアカーは、見た目が老人向けすぎるし面白くなくて乗りたくない‥‥」と思っている方のために開発しました。

ちょっと遊び心のあるデザインを意識しています。

ホンダ社員の方より

とのこと。

たしかに、これなら若者が乗っていても違和感がありません。
シニアカー以外にも色々な使い方ができそうです。

電動バイクのバッテリー「モバイルパワーパック」

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前述のPCX ELECTRICや電動バギーに使用する電池の正式名称が「モバイルパワーパック」。
バイク以外にも様々な用途で使用することを考えているそうです。

重量は10kg弱。
実際に持ってみましたが、女性や子供が片手で持つには少々厳しい重さかもしれません。

容量もあまり無いそうですが、今後どんどん改善していくそうです。

ポータブル電源

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こちらは、先ほどのモバイルパワーパックを使って使用できる電源です。
モバイルパワーパックを中に入れて使います。

上部にコンセントやUSB端子を備え、ここから別の電化製品を動かしたり、スマホなどを充電することが可能。
また、このポータブル電源自体をコンセントにつなぎ、モバイルパワーパックを充電することもできます。
つまりは、充電器としてもモバイルバッテリーとしても使用可能(モバイルバッテリーとしては大きすぎますが笑)。

普段持ち歩くには辛いですが、キャンプなどには役立ちそうです。

上面に太陽電池が付いていれば、災害時にも使えるかもしれません。

自販機のように電池を充電できる「パワーチャージャー」

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こちらは、モバイルパワーパックの充電器。
ホンダのHPによると、「Mobile Power Pack Exchanger」と呼ぶそうです。
先ほどのポータブル電源も充電器として使えますが、こちらはサイズが非常に大きくなっています。
それはなぜかと言うと、使い方が違うから。

残量が少なくなった電池をこれにセットすると、後ろから満充電の電池が出てきます。
つまりは充電時間無しで、すぐに空の電池と満充電の電池を交換できます。

さらに、これを置く場所がポイント。
屋外に、自動販売機のように設置して使います。
外出先で電池残量が少なくなった時にこのパワーチャージャーがあると、バイクのガソリン給油のように、一瞬で電気をチャージできます。

実は、この方式はすでに台湾の「Gogoro」というベンチャー企業が取り入れています。
実際に、台湾では至る所にGogoroの充電器が置かれているそうです。
そして、Gogoroのバイクを持っていてGogoroと契約していれば、すぐにバッテリー交換が可能。
言ってしまえば、ホンダは後追いとなってしまいます。

しかし、ホンダの強みは企業力。
バイク販売台数世界一の力は伊達じゃありません。
今後、ホンダの電動バイクラインナップが拡充されていけば、このホンダ製パワーチャージャーも一気に勢力を広げて行くでしょう。

まとめ

ホンダは長い間、ガソリンエンジンを得意としていたメーカーでした。
しかし、エンジンから離れ「移動」そのものを、そして、移動以外にも新たな領域へ歩み出そうとしているのが受け取れました。
車やバイクを作るメーカーから「移動」を提供する会社へ、さらには「生活全体」を提供する会社になっていくのかもしれません。

ABOUT ME
Y
BIME MAGAZINE編集者。過去、ヨーロッパメーカーや国内メーカーのバイクを開発。経験に裏付けられた確かな知識を分かりやすく伝える事を心がけている。身体の左側だけ腰痛や肩こりがあるのが悩み。